
「ペット可は家賃が3.4万円高い」は本当?LIFULL調査でわかった"ペット可プレミアム"の正体と、損しない探し方
「ペット可の賃貸は、やっぱり家賃が高い」——そう感じている飼い主さんは多いはずです。実際、LIFULL HOME'Sの調査では平均で3万4,518円の差がありました。しかし同じ調査で、ペット可物件は不可物件より約17日早く成約していることもわかっています。高いのに、なぜ早く決まるのか。この記事では、その理由を公開データから読み解き、損をしないための物件選びを解説します。
1. 結論から:3.4万円の差は「ペット代」ではなく「物件の中身の差」が大半
LIFULL HOME'Sの調査では、ペット可物件の掲載賃料平均は11万2,771円、ペット不可は7万8,253円。差は3万4,518円ありました。ただしこれは「同じ部屋にペットを飼うだけで3万円上乗せされる」という意味ではありません。
「ペット可の部屋は高い」という話は、物件探しをしたことのある飼い主さんなら一度は耳にしたことがあると思います。実際、数字にもはっきり表れています。ところが、この差額をそのまま「ペット可プレミアム(ペット料金)」と受け取ってしまうと、探し方を間違えてしまうことがあります。
なぜなら、ペット可物件は築年数が新しい、専有面積が広い、設備が充実している、といった別の要素が重なりやすいからです。平均値どうしを比べれば、内訳の違う物件群を比べていることになります。つまり3.4万円の差の一部は「ペットが飼えること」の価値、残りは「部屋そのものの違い」と考えるのが自然です。
この記事では、公開されている調査データをもとに、①ペット可賃貸の家賃はなぜ高く見えるのか、②それでも人気が高く「早く決まる」のはなぜか、③東京23区の相場はどうなっているか、④「ペット可」の中身をどう見分けるか、⑤損をしない探し方、の順に整理します。読み終えるころには、「ペット可なのに家賃が安い物件」と「高いけれど納得できる物件」を見分けるための物差しが手に入るはずです。
・東京23区のペット可賃貸の家賃相場(平均15.5万円、足立区・葛飾区は8.7万円)
・「ペット可」と「ペット共生」の違いと、住んでから後悔しやすいポイント
・初期費用・飼育ルールで必ず確認したい項目のチェックリスト
なお、本記事は2026年9月29日時点で確認できた公開データに基づいています。数値は調査時点・調査対象によって異なりますので、出典を明記したうえで紹介します。
2. LIFULL HOME'S調査でわかった「ペット可賃貸」の現在地
ペット可物件は増えていますが、まだ全体の2割に届いていません。一方で成約は早く、需要が供給を上回っている様子がデータから読み取れます。
LIFULL HOME'Sが2025年6月に発表した「ペットとの住まい探しの実態調査」(消費者約1,100人、不動産会社131社が対象)によると、LIFULL HOME'Sに掲載されている賃貸物件のうち、ペット可物件の割合は2025年3月時点で19.3%でした。2022年3月の12.9%から6.4ポイント上昇しており、着実に増えてはいるものの、全体の5分の1にも届いていません。
注目したいのは、飼い主さんの側の実感です。同調査によると、ペットを飼っている人の91.6%が住まい探しで不便を感じたと答えており、最も多い理由は「ペット可の物件数が少なかった」(34.4%)でした。つまり、物件数が限られているために、探すこと自体が難しいという構図があります。
また、不動産会社側では67.2%が「ペット可物件のニーズが増えている」と実感していると回答しています。需要は増えているのに、供給は2割弱。この需給のアンバランスが、後述する家賃水準や成約スピードに影響していると考えられます。
さらに、この調査では興味深い数字が出ています。大家さんや管理会社にペット可への切り替えを積極的に提案している不動産会社は17.3%にとどまるというのです。ニーズがあり、成約も早いにもかかわらず、供給側の動きはまだ鈍い。この「ギャップ」こそが、いまペット可賃貸の探しづらさを生んでいる大きな要因だといえます。
3. なぜペット可は家賃が高く見えるのか:5つの要因
平均賃料の差には、「ペットへの対応コスト」だけでなく、物件の新しさ・広さ・設備・立地・需給の違いが混ざっています。
平均値の差をそのまま「ペット料金」と見ないためには、差が生まれる背景を分けて考える必要があります。ここでは、賃貸の現場でよく見られる5つの要因を整理します。なお、これらは一般的な傾向であり、個別の物件によって当てはまり方は異なります。
要因① 築浅・新築物件にペット可が多い
ペット可の賃貸マンション・アパートは、新しく建てられる物件や、大規模なリノベーションを行った物件で採用されやすい傾向があります。理由は、建築段階から床材・壁紙・防音・共用部のルールなどを設計できるからです。築年数の浅い物件は、それだけで家賃が高くなります。
要因② 専有面積が広く、間取りにゆとりがある
犬や猫と暮らす場合、単身向けのワンルームよりも、1LDKや2LDKなど生活空間にゆとりのある間取りが選ばれやすくなります。ペットが動き回れるスペースを求めると、面積が増え、その分家賃も上がります。平均賃料の差には、この「間取りの違い」がかなり含まれているとみるのが自然です。
要因③ ペット対応の設備・仕様
足洗い場、リードフック、傷に強い床材、消臭機能のある壁紙、玄関やベランダの脱走防止対策など、ペット向けの設備を備えた物件は、その分の投資が賃料に反映されます。とくに「ペット共生型」と呼ばれる物件は、設備面の作り込みが違います。
要因④ 大家さんが負うリスクへの対価
ペットを飼う入居者がいる部屋は、床や壁の傷み、におい、騒音などのリスクが相対的に高くなります。そのため、家賃に少し上乗せしたり、敷金を多めに預かったり、退去時のクリーニング費用を特約で定めたりして、リスクを調整する大家さんが少なくありません。
要因⑤ 需要が供給を上回っている
最後が需給です。ペット可物件は全体の19.3%しかなく、需要は増加傾向。探している人が多いのに物件が少なければ、家賃は下がりにくくなります。人気エリア・人気の間取りほど、この傾向は強まります。
4. 高いのに「17日早く決まる」ペット可物件が示す需給のリアル
ペット可物件の成約までの平均日数は66.8日。ペット不可の83.4日より16.6日短く、家賃が高めでも早く埋まることがわかります。
LIFULL HOME'Sのデータでは、ペット可物件は掲載開始から成約までの平均が66.8日、ペット不可物件は83.4日でした。家賃が高いにもかかわらず、約2週間半早く決まっているのです。大家さん側から見れば、「ペット可にすると空室期間が短くなる」というメリットがあるわけです。
この「早く決まる」という事実は、探す側にとっては「迷っている間に他の人に決まってしまう」リスクを意味します。とくに条件のよいペット可物件は、内見の予約から申込みまでのスピードが勝負になることが少なくありません。
また、ペット可物件を探している人がどれくらい多いのかも押さえておきましょう。ペットフード協会の「2025年全国犬猫飼育実態調査」では、飼育頭数は犬が約682万頭(前年は679万6,000頭)、猫が約884万7,000頭(前年は915万5,000頭)と発表されました。犬は下げ止まり、猫はやや減少という結果ですが、合わせて1,500万頭を超えるペットが日本で暮らしています。新たに飼い始めた人の数も、犬45万1,000頭、猫33万3,000頭と、毎年一定数の「これから飼う人・引っ越す人」が生まれ続けています。
こうして見ると、ペット可賃貸の探しにくさは「ニーズが少ないから物件がない」のではなく、「ニーズがあるのに供給が追いついていない」ことが本質だとわかります。だからこそ、探し方には少しコツが要ります。
大家さんの視点:なぜペット可への切り替えが進みにくいのか
ここで、貸す側の事情にも触れておきます。先ほどの調査では、ペット可への切り替えを大家さんに積極的に提案している不動産会社は17.3%にとどまっていました。空室が早く埋まり、家賃も高めに設定できるのに、なぜ切り替えが進まないのでしょうか。理由として考えられるのは、退去時の原状回復や、近隣の入居者からの苦情に対する不安です。ペット可にすれば、床や壁の傷み、においの残りやすさ、鳴き声による苦情といったリスクを大家さんが負うことになります。
裏を返せば、こうした不安を和らげる工夫——敷金の上乗せ、退去時の清掃特約、飼育細則の整備、入居前のペットの面談など——が用意されている物件は、大家さんがペット可の運営に真剣に取り組んでいる証拠ともいえます。ルールが多いことは、必ずしも悪いことではありません。きちんとしたルールがある物件は、同じようにルールを守る入居者が集まりやすく、結果として住み心地がよくなる傾向があります。
探す側としては、「ルールが少ない=自由でよい」と考えるよりも、「ルールが明確=安心して暮らせる」と捉えたほうが、長い目で見て満足度が高くなります。ルールの中身を読み込み、自分とペットが守れる範囲かどうかを確認しましょう。
「ペット可プレミアム」を交渉で下げることはできる?
結論からいえば、家賃そのものを下げてもらうのは簡単ではありません。ペット可は需要が高く、成約も早いため、大家さん側に値下げの動機が乏しいからです。一方で、初期費用や条件面であれば、相談の余地が出ることがあります。たとえば、募集開始から時間が経っている物件や、閑散期の物件は、フリーレントの付与や礼金の調整に応じてもらえる場合があります。ただし、これは個別の物件・大家さんの判断に大きく左右されるため、「必ずできる」とは考えず、不動産会社を通じて確認するのが現実的です。
5. 東京23区のペット可賃貸の家賃相場:安い区と高い区の差は3倍以上
HEALIVEが2026年3月時点の東京23区のペット可賃貸3,458件を調べたところ、平均家賃は15万5,000円、中央値は13万3,000円でした。
ここからは、東京23区に絞ったデータを見てみましょう。ペット可賃貸専門の情報を発信するHEALIVEが独自に調べた「東京23区ペット可賃貸の家賃相場ランキング(2026年3月時点・3,458件)」によると、23区全体の平均家賃は15万5,000円、中央値は13万3,000円、家賃の幅は4万2,000円から229万円までと非常に広いことがわかります。
| 順位 | 高い区(平均家賃) | 安い区(平均家賃) | 敷金ゼロ率(安い区) |
|---|---|---|---|
| 1位 | 港区:28万9,000円 | 足立区:8万7,000円 | 72% |
| 2位 | 千代田区:21万4,000円 | 葛飾区:8万7,000円 | 61% |
| 3位 | 世田谷区:20万3,000円 | 江戸川区:10万5,000円 | 48% |
最も高い港区(28万9,000円)と最も安い足立区(8万7,000円)を比べると、その差は3倍以上。「ペット可は高い」といっても、どのエリアで探すかによって家賃はまったく違うことがわかります。前述のLIFULL HOME'Sの平均11万2,771円と、HEALIVEの23区平均15万5,000円が大きく違うのも、調査対象のエリア・物件層が違うからです。数字を比べるときは、必ず「どのデータか」を確認しましょう。
もう一つ見逃せないのが初期費用です。同調査では、ペット可物件のうち敷金ゼロが35.1%、礼金ゼロが33.2%と、意外にも3件に1件は敷金・礼金なしの物件でした。とくに足立区では72%が敷金ゼロ、葛飾区でも61%と、家賃が抑えめのエリアほど初期費用も軽くなる傾向がうかがえます。
なお、これらは「掲載されている募集賃料」のデータです。実際の成約賃料や、ペット可の条件(頭数・大きさ・敷金上乗せの有無など)までは反映されていない点には注意してください。エリアの選び方の目安として活用するのがよいでしょう。
6. 家賃だけで比べると損をする:ペット可賃貸で見るべき初期費用と特約
月額家賃が安くても、敷金の上乗せや退去時の特約、ペット飼育料が加わって、トータルでは高くなることがあります。
ペット可物件の費用は、家賃だけでは判断できません。契約書や重要事項説明書で、次のような項目が設定されていないかを必ず確認しましょう。金額や有無は物件・大家さんによってさまざまなので、ここでは「どこを見るか」に絞って整理します。
| 確認項目 | 見るべきポイント | 見落としたときのリスク |
|---|---|---|
| 敷金の上乗せ | ペット飼育で敷金が通常より多く設定されていないか | 初期費用が想定より膨らむ |
| ペット飼育料・月額加算 | 家賃とは別に毎月のペット代が発生しないか | トータルの月額が高くなる |
| 退去時のクリーニング特約 | ペット飼育時の清掃費用が定額で決まっていないか | 退去時に予想外の請求 |
| 原状回復の範囲 | ペットによる傷・におい・汚れの扱いは? | 敷金で足りず追加請求も |
| 飼育できる頭数・大きさ・種類 | 「小型犬1匹まで」など細かい制限がないか | 将来の多頭飼い・買い替えで詰む |
| ペット飼育細則(規約) | 共用部での抱っこ・キャリー移動、鳴き声などのルール | 近隣トラブル・契約違反の原因に |
とくに注意したいのが「頭数」と「大きさ・種類」の制限です。「ペット可」と書かれていても、実際には「小型犬・猫1匹まで」「体重10kg未満」など細かい条件があるのが普通です。これを確認せずに申込みを進めてしまうと、あとから「うちの子はNGだった」ということになりかねません。
また、家賃が周辺相場より明らかに安いペット可物件は、なぜ安いのかを冷静に見る必要があります。築年数が古く、防音性が低い、退去時の特約が重い、といった「安さの理由」が隠れていることがあるためです。逆に、家賃が高めでも敷金ゼロで特約が軽ければ、結果的にトータルコストが低くなることもあります。
総額 = 家賃 × 24か月 + 初期費用(敷金・礼金・仲介手数料など)+ ペット関連の費用 + 退去時に想定される費用
この式で並べると、家賃の安い物件が必ずしもお得ではないことが見えてきます。
契約書で見落としやすい「一文」に注意
特約欄には、ペットに関する一文が小さな文字で書かれていることがあります。たとえば「ペットによる汚損・臭気が認められる場合、退去時に別途クリーニング費用を負担する」といった趣旨の記載です。こうした特約自体は、内容が明確で、金額や範囲がわかる形になっていれば直ちに問題というわけではありません。問題は、「別途費用を負担する」とだけ書かれ、上限や算定の考え方がまったく示されていないケースです。
契約前には、次の3点を必ず質問しておきましょう。①ペット関連の特約は、どの条項に書かれているか。②費用が発生する場合、金額はいくらで、どの範囲までか。③通常の使用による損耗と、ペット由来の汚損の線引きはどうなっているか。この3点を口頭だけでなく、書面や重要事項説明書で確認しておくと、退去時の認識のズレを大きく減らせます。
入居中の記録が、退去時のあなたを守る
入居時に、床・壁・建具の状態を写真で記録しておくことも大切です。ペットを飼っている場合は、退去時の原状回復でペット由来の傷みかどうかが問われやすくなります。入居時点で既にあった傷や汚れを写真とメモで残しておけば、「それは最初からありました」と説明しやすくなります。日付の入った写真を、入居後すぐに撮っておきましょう。
さらに、日ごろのお手入れも費用の抑制に直結します。爪とぎ用のボードを用意する、床には滑り止めのマットを敷く、におい対策として換気とこまめな清掃を習慣にする。こうした小さな対策が、退去時の負担を軽くし、結果としてペット可賃貸に住むトータルコストを下げてくれます。
約3,000件はHPに載っていない未公開物件です。条件をお聞かせください。
7. 「ペット可」と「ペット共生」は別物:住んでからの不満はどこに出るか
飼い主の多くはペットとの暮らしに満足しているのに、住環境には不満を抱えている——パナソニック ホームズの調査から見えてくるのは、「可」だけでは足りない現実です。
パナソニック ホームズが2025年2月に発表した「賃貸住宅におけるペット飼育に関する意識調査」(2024年12月にMacromillが実施。東京・神奈川・埼玉・千葉の賃貸住宅に住む20〜69歳の犬猫飼育者・飼育希望者516人が対象)では、ペットを飼っている人の約95%が飼育そのものに満足している一方で、43.3%が「住環境」に不満を持っているという結果が出ました。
具体的な不満の上位は、「床や壁がペット向けではない」(42.0%)、「ペットのにおいが残る」(38.4%)でした。これらは、契約時に「ペット可」と書かれていても、床材・壁紙・換気などが必ずしもペット向けに作られていないことを示しています。
ここで押さえたいのが、「ペット可」と「ペット共生」の違いです。一般に、ペット可は「ペットを飼ってもよい」という契約上の許可を指し、建物自体は通常の賃貸物件と同じ仕様であることが多くあります。一方のペット共生(ペット共生型)は、ペットと暮らすことを前提に、床・壁の素材、足洗い場、ドッグラン、ペット用の共用設備などを備えた物件を指すのが一般的です。
| ペット可 | ペット共生(共生型) | |
|---|---|---|
| 位置づけ | 契約上、飼育を許可している | ペットと暮らす前提で設計・運営されている |
| 床・壁 | 通常仕様のことが多い | 傷・汚れ・におい対策の仕様が多い |
| 共用部 | 特別な設備がないことも | 足洗い場・ドッグラン等がある物件も |
| 近隣 | ペットを飼わない入居者と混在 | 同じ価値観の入居者が多く、苦情が出にくい傾向 |
| 家賃 | 相場並みか少し高め | 設備分、高めになりやすい |
共生型は家賃が高めになりがちですが、床や壁の傷みに神経をとがらせずに済む、近隣に気兼ねしにくいといった「暮らしやすさ」は大きな価値です。一方、予算に限りがあるなら、通常のペット可物件を選びつつ、ラグ・ペット用の保護シート・消臭対策などを自分で工夫するという方法もあります。どちらが正解ということではなく、「何にお金を払うか」を自分で決めることが大切です。
8. 苦情の66.5%は「自分のペット」が原因:近隣トラブルは入居前から備える
ペットを飼う人の3人に2人が近隣から苦情を受けた経験があり、不動産会社の側が最も多く受ける相談は「ペットの騒音」です。
ペット可の物件に入居できたからといって、安心はできません。LIFULL HOME'Sの調査では、ペットを飼っている人の66.5%が「ペットについて近隣から苦情を受けたことがある」と回答しています。もちろん、大きなトラブルというより「ちょっとした注意」の類も含まれますが、決して他人事ではない数字です。
不動産会社への調査では、ペット関連のトラブル相談を「ときどき受ける」が58.3%、「よく受ける」が6.1%。そして相談内容で最も多いのが「ペットの騒音(鳴き声など)」で64.9%でした。つまり、トラブルの中心は、におい・毛・共用部の汚れよりも「音」なのです。
音のトラブルを減らすための物件選びの視点
鳴き声や足音のトラブルを減らすには、飼い主のしつけや対策に加えて、建物の構造・間取り・階数・部屋の位置が大きく影響します。一般に、木造や軽量鉄骨造に比べて、鉄筋コンクリート(RC)造は遮音性が高いとされています。また、最上階や角部屋は隣接する住戸が少なく、音の伝わる範囲を限定しやすくなります。1階は足音の苦情が出にくい一方、外を通る人や他の動物への反応で吠えやすくなる場合があるなど、ペットの性格との相性も無視できません。
入居前にできること
入居前の内見では、日中だけでなく可能であれば夕方や夜の様子も確認し、廊下や階段の音の響き方、隣室・上下階の生活音の聞こえ方をチェックしましょう。あわせて、管理会社に「過去にペット関連の苦情があったか」「ペット飼育細則はどうなっているか」を聞いておくと安心です。
なお、ペットを飼うこと自体が近隣とのトラブルになるのではなく、「ペットを飼っている人の対応」によって印象は大きく変わります。入居時の挨拶、鳴き声が出たときのすばやい対応、共用部のマナー。こうした小さな積み重ねが、長く快適に住むための最大の保険です。
9. ペット可賃貸を賢く探す7つのステップ
「高いから諦める」でも「安いから飛びつく」でもなく、次の7つを順番に押さえれば、納得できる物件に出会いやすくなります。
ステップ1:ペットの情報を正確に整理する
種類・犬種や猫種・体重・年齢・頭数、そして将来増える可能性を書き出します。物件の条件は「小型犬1匹まで」のように細かいことが多いため、最初にペットのプロフィールを固めておくことが重要です。
ステップ2:総予算を「2年間の総額」で決める
家賃だけでなく、敷金・礼金・仲介手数料・ペット関連費用・退去時の費用まで含めて総額を試算します。第6章の式をそのまま使ってください。
ステップ3:エリアを一つ広げて相場を比べる
東京23区でも、港区と足立区で家賃が3倍以上違うことを見ました。希望エリアの隣の区、あるいは一駅離れた場所まで視野に入れると、条件が大きく改善することがあります。
ステップ4:構造・階数・位置をペットの性格に合わせる
吠えやすい子ならRC造・角部屋・最上階、足音が気になる子なら1階、といったように、物件の条件をペットの性格から逆算します。
ステップ5:ネットに出ていない情報にアクセスする
ペット可物件は全体の19.3%しかなく、条件のよい物件は早く決まります。ポータルサイトに載る前に決まってしまう物件も少なくありません。ペット可物件に強い不動産会社に相談し、未公開の情報を紹介してもらうのは、有効な近道です。
ステップ6:内見では「ペット目線」でチェックする
床材の滑りやすさ、窓やベランダの脱走リスク、においのこもりやすさ、エアコンの位置、日当たりや風通し。人間の目線だけでは見落としがちなポイントを、しゃがんで確認してみましょう。
ステップ7:契約前に書面で条件を確認する
「ペット可」という言葉だけで安心せず、特約欄・重要事項説明書・飼育細則を読み込み、あいまいな点は書面で確認します。口頭での約束は、あとで「言った・言わない」になりがちです。
10. ペット可賃貸に関するよくある質問(Q&A)
11. ペッターズ不動産からのお伝え:「ペット可プレミアム」を納得価格に変える方法
大切なのは、「ペット可だから高い」で終わらせず、家賃・初期費用・ルール・環境の4つを並べて比べることです。
ペット可賃貸の探しにくさは、物件数の少なさ、家賃の水準、成約の早さ、飼育ルールの複雑さなど、いくつもの要因が絡み合っています。だからこそ、探し始める前に「何を優先するか」を決めておくと、判断がぶれません。
ペッターズ不動産では、犬・猫と暮らす方のお部屋探しをお手伝いしています。取扱物件は約4,000件で、そのうちホームページに掲載しているのは約1,000件、残りの約3,000件は未公開物件です。「ペットの種類・大きさ・頭数」「希望エリアと予算」「音や設備で気になること」をお聞かせいただければ、その条件に合う物件を、初期費用や特約の内容までお伝えしながらご案内します。
「今の家賃より上がるのが心配」「多頭飼いでも借りられる?」「大型犬でも大丈夫な物件は?」といったご相談も歓迎です。お問い合わせ、またはLINEから、お気軽にご連絡ください。
12. まとめ:数字の「平均」ではなく、あなたのペットの「条件」で探す
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
2. ペット可物件は全体の19.3%にとどまるが、成約までの日数は66.8日と、不可より16.6日短い。
3. 東京23区のペット可賃貸の平均は15万5,000円(中央値13万3,000円)。足立区・葛飾区は8万7,000円と、港区の3分の1以下。
4. 敷金ゼロのペット可は35.1%。家賃だけでなく、初期費用・特約・飼育ルールまで含めた「2年間の総額」で比べる。
5. ペットの飼育者の43.3%が住環境に不満。「可」と「共生」の違いを理解して選ぶ。
6. 近隣から苦情を受けた経験は66.5%。構造・階数・位置の選び方で、音のトラブルは減らせる。
7. 条件のよい物件は早く決まる。未公開物件を含めて、ペット可に強い不動産会社に相談するのが近道。
ペットは大切な家族です。その家族が安心して暮らせるお部屋を、数字と現場の視点の両方から、一緒に探していきましょう。
飼っているペットの種類・大きさ・頭数をお伝えいただければ、条件に合う物件をご案内します。
- LIFULL HOME'S「ペットとの住まい探しの実態調査」(株式会社LIFULL、2025年6月発表) //lifull.com/news/43335/
- 健美家「「ペットとの住まい探しの実態調査」を発表」(2025年6月9日掲載) //www.kenbiya.com/ar/ns/research/r_other/9094.html
- オーナーズ・スタイル・ネット「ペット可賃貸は家賃3万円アップ&不可物件よりも17日早く成約!」(2025年6月23日公開) //owners-style.net/article/detail/206733/
- HEALIVE「【3,458件を調査】東京23区「ペット可賃貸」の家賃相場ランキング【2026年最新データ】」 //note.com/healive/n/n0ddfc3f786e8
- パナソニック ホームズ「『賃貸住宅におけるペット飼育に関する意識調査』を実施」(2025年2月20日) //homes.panasonic.com/company/news/release/2025/0220.html
- ペットフード協会「2025年全国犬猫飼育実態調査」(2025年12月発表) //petfood.or.jp/data-chart/
- ペット関連ニュース「【ペットフード協会】2025年飼育調査発表」(HPC NEWS) //www.hpc-news.co.jp/media/market/a1947
