
「同行避難」は「同室避難」ではありません。ペットと賃貸暮らしの人が知っておくべき防災の誤解
「災害が起きたら、ペットと一緒に避難所へ行けば大丈夫」——そう思っている方は多いのではないでしょうか。しかし「同行避難」という言葉には、実は多くの方が誤解しているポイントがあります。この記事では、その誤解の正体と、賃貸でペットと暮らす方が今日からできる備え、そして私たちペッターズ不動産が新たに取り組んでいる「緊急時のペットシェルター」募集についてお伝えします。
この記事でわかること
「同行避難」の本当の意味
東京都保健医療局の解説によると、同行避難とは、災害発生時に飼い主が飼育しているペットを同行し、避難所まで安全に避難することを指しますが、避難所において人とペットが同一の空間で居住できることを意味するものではないとされています。避難所ごとのルールに従う必要があり、ペットとの生活空間は別に確保されるのが一般的です。
つまり「一緒に避難所まで行ける」ことと「一緒の場所で避難生活を送れる」ことは、まったく別の話なのです。この違いを知らないまま被災すると、いざという時に想定外の状況に戸惑ってしまう可能性があります。
避難所に入れない可能性、約45%という現実
ペット保険ナビの解説によると、ある調査で「同行避難をしない理由」を尋ねたところ、最多だったのは「避難所に入れない可能性があるため」で、44.6%にのぼったとされています。実際、避難所のスペースや他の避難者のアレルギー、ペット同士のトラブルなどから、受け入れが難しいケースは確かにあり得るとされています。
ペット保険ナビの解説では、「最寄りの避難所」「広域の親戚宅」「ペット可ホテル」など複数のプランを家族で共有しておくと、被災時に「どこに向かうか」で迷う時間を最小化できるとされています。避難所という一つの選択肢だけに頼らない備えが、いざという時の安心につながります。
日頃からの備えが「命綱」になる
千葉市の解説によると、犬の場合、被災時に狂犬病予防注射を接種していないと、同行避難をしても各避難所での受け入れができない可能性があるとされています。日本は狂犬病清浄国ですが、万が一の侵入に備え、飼い犬は生涯に1回の登録と年1回の狂犬病予防注射が法律で義務づけられています。
東京都北区の解説では、ペットには鑑札や迷子札をつけておくこと、マイクロチップを装着させること、ペットの写真を複数枚持っておくことなど、迷子対策の重要性が示されています。新座市が紹介する埼玉県の「ペット同行避難ガイドライン」も含め、日頃の備えこそが、いざという時にペットと飼い主を守る「命綱」になります。
今の住まいの防災体制について不安な方も、お気軽にご相談ください。
私たちの新しい取り組み——ペットシェルターの募集
「ペットがいるから避難できない」「逃げ遅れてしまった」——そうした事態を一件でも減らしたいという思いから、ペッターズ不動産では、緊急時にペットを一時的に預けられるシェルターとして協力いただける施設や民間住宅を募集しています。
避難所にペットを連れて行けないかもしれない、という不安そのものが、逃げ遅れの原因になってしまうことがあります。「ここに預けられる」という具体的な選択肢を、地域の中にあらかじめ増やしておくこと——それが、私たちにできる防災への貢献だと考えています。
「預け先を複数持つ」という発想
東京都北区の解説によると、同行避難が難しい場合に備え、避難所への同行避難だけでなく、友人や親戚宅などの一時的にペットを預けられる場所を複数箇所、予め検討しておくことが望ましいとされています。
しかし、友人や親戚が必ずしも近くにいるとは限りませんし、頼れる相手がいないという方もいらっしゃいます。そうした方にとって、地域に根ざした不動産会社が把握しているシェルター協力施設・住宅の存在は、新たな選択肢になり得ます。
賃貸で今日からできる防災チェックリスト
大東建託グループの防災コラムなども踏まえ、集合住宅に住むペット飼育者が今日からできる備えを整理しました。
- 狂犬病予防注射など、必要な予防接種・登録を済ませておく
- 鑑札・迷子札・マイクロチップなど、身元がわかるものを装着させる
- キャリーバッグやケージに、普段から慣らしておく
- ペット用の食事・水・薬などを最低5日分、備蓄しておく
- 避難所以外の預け先(親戚・友人・ペット可ホテル・シェルター等)を複数検討しておく
特別な工事や大きな費用をかけなくても、今日から始められることばかりです。まずは一つずつ、できることから備えていきましょう。
シェルター協力施設・お部屋の募集について
「使っていない部屋がある」「施設の空きスペースを地域のために役立てたい」という方は、ぜひペッターズ不動産までご連絡ください。緊急時にペットを一時的に受け入れていただける施設・住宅として、地域の飼い主の方々の安心につながる取り組みにご協力いただけます。
また、ペットと暮らしていて「もしもの時の預け先がない」とご不安な方も、お気軽にご相談ください。地域の中で、少しずつでも「ここに頼れる」という選択肢を増やしていくことが、逃げ遅れをなくす一番の近道だと考えています。
まとめ——「一緒に行ける」だけでは足りない備えを
「同行避難」は、ペットと一緒に避難所まで行けることを意味するものであり、一緒に同じ空間で生活できることを保証するものではありません。避難所に入れない可能性を理由に同行避難をためらう人は44.6%にのぼり、この不安こそが逃げ遅れにつながりかねません。だからこそ、予防注射や身元表示といった日頃の備えに加えて、避難所以外の預け先を複数持っておくことが重要です。ペッターズ不動産では、その選択肢の一つとして、緊急時のペットシェルターとなる施設・住宅を募集しています。ペットと飼い主、どちらも安心して逃げられる地域を、少しずつ一緒に作っていければと思います。
- 東京都保健医療局「『同行避難』するために・・・日ごろからの備えが大切です|ペットの防災」
- 東京都北区「災害時における避難所へのペットの同行避難」
- 千葉市「ペットの災害対策について」
- 新宿区「ペット防災について」
- 新座市「ペットの防災について~災害に備えて~」(埼玉県「ペット同行避難ガイドライン」)
- ペット保険ナビ「【2026年最新】ペット同行避難の備え方完全ガイド」
- 大東建託グループ「【防災士監修】ペット防災の基本!愛犬・愛猫を守る同行避難の注意点と備蓄リスト」
