
【現場より】鳴き癖のある小型犬と、諦めかけていた部屋探し。隣室で実際に検証したご案内の記録
「もう住める部屋がないかもしれない」
鳴き癖のある小型犬と、隣室で検証した部屋探しの記録
賃貸アパートでは苦情続き。分譲マンションという選択肢と、その場で確かめた"本当の静かさ"
今日は、当社が実際にご案内した、あるお客様とのエピソードをご紹介します(お客様の特定を避けるため、詳細の一部は変更しています)。都内で小型犬と暮らすお客様からのご相談は、「もうどこにも住めないかもしれない」という、深刻な悩みから始まりました。
① ご相談:鳴き癖のある小型犬、苦情続きで引っ越し先が決まらない
都内で小型犬を飼われているお客様からのご相談は、切実なものでした。愛犬には鳴き癖があり、それまでお住まいだった賃貸物件では、管理会社を通じて何度も苦情が寄せられていたといいます。改善を試みても状況は変わらず、次の引っ越し先を探し始めたものの、複数の不動産会社を回っても、なかなか良い返事がもらえない状態が続いていました。
当社の過去記事でもお伝えしたとおり、鳴き声トラブルはペット可物件における最も多い近隣トラブルです。実際に苦情を受けた経験があると、次の住まい探しへの不安は一層大きくなります。私たちは、この状況を単なる「ペット可物件探し」ではなく、「鳴き声そのものへの対策」から考える必要があると判断しました。
② 当社が着目したのは「分譲マンション」という選択肢
一般的な賃貸アパートでは、木造・軽量鉄骨造が中心となるため、鳴き声のような空気音が響きやすい傾向があります。当社が今回のケースで着目したのは、「個人オーナー様が区分所有し、投資用として賃貸に出している分譲マンション」という選択肢でした。
分譲マンションは、購入者が長期間資産として住み続けることを前提に建築されるため、賃貸専用アパートと比べて、構造そのものの遮音性能が高い傾向にあります。中でも重視したのが「スラブ厚」——階と階を隔てるコンクリート床の厚みです。
③ 【科学的根拠】なぜスラブ厚が重要なのか
当社の過去記事「構造別の防音性能」でも詳しく解説していますが、遮音性能には「質量則」という物理法則が働きます。構造材が重く厚いほど、音を通しにくくなるという原理です。同じRC造であっても、スラブ厚が薄ければ振動や音が伝わりやすくなり、厚みがあれば伝わりにくくなります。
分譲マンションは、区分所有者が資産価値を重視するため、遮音等級を含めた建築基準が賃貸専用物件よりも厳しく設定される傾向があります。スラブ厚200mm以上を確保している物件も多く、上下階の生活音・鳴き声への配慮が構造的になされているケースが少なくありません。当社の過去記事の試算でも、90dBの犬の鳴き声がRC造(D-50)の壁を通過すると、聞こえ方は約40dBまで低減され、これは「図書館の中」程度の静けさに相当するとされています。
出典:当社ブログ「木造・鉄骨造・RC造、静かな部屋の正体を数字で暴く」を基に構成④ 案内当日:隣室にご協力いただき、鳴き声を検証
データや理論だけでは、お客様の不安を完全には拭えません。そこで当社が行ったのが、内見当日の「実地検証」でした。ご案内した物件の隣室にお住まいの方にご協力をいただき、実際にその部屋の中に入らせていただいて、対象の部屋で愛犬が鳴いた際にどのように聞こえるかを確認したのです。
「よく吠える犬種だから」と最初から諦めるのではなく、「この物件なら本当に大丈夫なのか」を、実際の音でご本人に確認していただく。この一手間こそが、当社がペット可物件を専門に扱う中で大切にしていることです。
⑤ 検証の結果、そして入居後の暮らし
実際に隣室で確認した結果、愛犬の鳴き声はほとんど聞こえないことが確認できました。理論上のデータだけでなく、その場で「本当に聞こえない」という事実を確認できたことで、お客様も安心してご契約を決断されました。
ご案内中も、愛犬は実際によく鳴く様子を見せていました。もしこれが一般的な賃貸アパートであれば、契約自体が難しかった可能性が高いケースです。しかし、スラブ厚のしっかりした分譲マンションという選択肢と、実地検証という一手間により、ご契約・ご入居に至ることができました。ご入居後、お客様からは「今はストレスなく暮らせています」というお声をいただいています。
⑥ このエピソードから伝えたいこと
「うちの子は鳴き癖があるから、賃貸は無理かもしれない」——そう感じている飼い主さんは、決して少なくないと思います。しかし今回のケースが示すのは、賃貸アパートという選択肢だけにこだわらなければ、道が開けることがあるという事実です。
分譲マンションの個人所有・投資用物件は、ポータルサイトの検索条件だけでは見つけにくい、いわば「隠れた選択肢」です。当社が非公開物件を含めた情報提供にこだわっているのも、こうした選択肢を一件でも多くお客様にお届けするためです。そして何より、スペック表の数字だけで判断するのではなく、「実際にどう聞こえるか」を確かめる姿勢が、後悔のない住まい選びにつながると、私たちは考えています。
⑦ 同じ悩みを持つ方へのチェックリスト
☐ 賃貸アパートだけでなく、分譲マンションの投資用物件も選択肢に入れている
☐ 物件のスラブ厚・構造(RC造か木造・軽量鉄骨造か)を確認している
☐ 可能であれば、内見時に実際の音の伝わり方を確認する方法を検討している
☐ 過去に苦情を受けた経験があれば、その状況を正直に不動産会社へ伝えている
☐ しつけ教室等での対策も並行して検討している
⑧ よくある質問
Q. 隣室での検証は、どの物件でも必ずできますか?
A. 隣室の方のご協力が前提となるため、すべての物件で必ずできるわけではありません。ただし、スラブ厚や構造の確認、可能な範囲での検証方法について、都度ご提案しています。
Q. 分譲マンションの賃貸は、通常の賃貸アパートと契約条件が違いますか?
A. 個人オーナー様の意向によって条件は異なります。ペットに関する条件も含め、個別にオーナー様との調整が必要になるケースが多いため、当社のような仲介会社を通じることでスムーズに進められます。
Q. 過去に苦情を受けた経験があると、審査に不利になりますか?
A. 正直にお伝えいただくことが、結果的に信頼につながります。状況を踏まえたうえで、対策や物件選びをご提案しますので、まずは実情を教えてください。
「もう住める場所がないかも」と思う前に、ご相談ください
賃貸アパートだけでなく、分譲マンションの投資用物件も含めた幅広いご提案と、必要に応じた実地での検証まで、当社が丁寧にサポートします。しつこい営業は行いません。
