埼玉の空き家率は全国最低なのに、なぜ

埼玉の空き家率は全国最低なのに、なぜ"眠ったままの実家"は増えているのか

相続不動産

 柴崎 孝行

筆者 柴崎 孝行

不動産キャリア22年

代表の柴崎です、ご覧いただきありがとうございます。

中古不動産のリノベーション会社、売買仲介会社、リフォーム会社、賃貸仲介等様々な不動産関係のお仕事に携わって参りました。

その経験の中で、賃貸不動産のペットの扱いがひどいと感じてペッターズ不動産を運営しております。

私自身も愛犬家ですので、お客様の目線に合わせた提案が得意です。


お気軽にご相談お待ちしています

売買・投資ガイド

埼玉の空き家率は全国最低なのに
なぜ"眠ったままの実家"は増えているのか 「そのうち片付けよう」が一番危ない。固定資産税6倍のリスクと、今動くべき理由を解説

2026年9月10日 ペッターズ不動産 読了目安 約12分

「実家は空き家だけど、まだ売るつもりはない」——そう考えて、そのままにしている方は少なくないはずです。実は埼玉県の空き家率は全国で最も低い水準にあるにもかかわらず、賃貸にも売却にも出されていない「その他の空き家」は、埼玉県内でも増加傾向にあります。この記事では、なぜ空き家が眠ったままになりやすいのか、そして放置することでどんなリスクがあるのかを、最新のデータをもとに解説します。

埼玉の空き家率は全国最低という事実

「プロと考える不動産研究」の解説によると、総務省の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は約900万戸、空き家率は13.8%と過去最高を更新しました。一方で埼玉県の空き家率は9.3%と、全国で最も低い水準にあり、空き家数・空き家率とも前回調査より減少しているとされています。

13.8%
全国の空き家率(過去最高)
9.3%
埼玉県の空き家率(全国最低水準)
約900万戸
全国の空き家数

数字だけを見ると、埼玉県は空き家問題とは無縁のように思えるかもしれません。しかし、この全体の数字の裏に隠れている「増加している空き家の種類」にこそ、注意すべきポイントがあります。

それでも増える「その他の空き家」とは

「プロと考える不動産研究」の解説によると、空き家は賃貸用・売却用・別荘等・その他の空き家に分類されますが、このうち「その他の空き家」——つまり賃貸にも売却にも出されておらず、長期不在や老朽化によって放置されている住宅は、埼玉県内でも増加しているとされています。全国的に見ても、賃貸用や売却用の空き家は市場に流通していく一方、この「その他の空き家」だけが年々積み上がっていく傾向にあります。

つまり、埼玉県全体の空き家率が低いという安心材料の裏で、「相続したが手つかずのまま」「住む予定はないが売る決断もできていない」という実家が、着実に増え続けているのが実情です。

なぜ実家は「眠ったまま」になりやすいのか

実家が空き家のまま放置されやすい背景には、いくつかの共通した事情があります。

  • 相続登記や名義変更の手続きが終わっておらず、そもそも売却できる状態にない
  • 遠方に住んでおり、片付けや管理のために足を運ぶ時間が取れない
  • 残置物(家財道具)が多く、何から手を付ければよいか分からない
  • 思い出の詰まった実家を手放すことへの心理的な抵抗がある
  • 相続人が複数おり、意見がまとまらないまま時間だけが過ぎている

どれも決して珍しい事情ではなく、多くの方が同じような理由で「そのうち」と先延ばしにしています。しかし、この「そのうち」が続くことで生じるリスクは、決して小さくありません。

「うちの実家、そもそも売れるのか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

知らないと危険——固定資産税が最大6倍になる仕組み

センチュリー21中央プロパティーの解説によると、空き家対策特別措置法により、倒壊のおそれや衛生面での問題がある空き家は「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。さらに2023年12月の法改正では、特定空き家の前段階にあたる「管理不全空き家」も対象に加わりました。

区分 内容
管理不全空き家 放置すれば「特定空き家」になるおそれがある状態(2023年12月の改正で新設)
特定空き家 倒壊のおそれ、衛生上の問題、著しい景観の悪化など、周辺への悪影響が大きい状態

株式会社インテリジェンスの解説によると、「6倍になる」というのは税額全体が一律に上がるわけではなく、土地部分に適用されていた住宅用地特例(軽減措置)が外れることで、実質的な負担が大きくなるという仕組みです。また、住栄都市サービスの解説では、自治体からの勧告を受けた翌年の1月1日時点で改善されていない場合に特例が解除されるとされており、勧告後すぐに税額が上がるわけではないものの、放置を続けるほどそのリスクは現実味を帯びていきます。

2026年、埼玉の中古住宅市場で進む「三極化」

「プロと考える不動産研究」の解説によると、建築費が急に下がる見通しは乏しいため、「新築が高いから中古を選ぶ」という流れは2026年も続くと見られています。一方で、埼玉県全体としては世帯数が増えているものの、高齢単身世帯・都心を避けるファミリー世帯・駅近賃貸需要志向の若年世帯という「三極化」が進んでいるとされています。

この三極化の結果、駅徒歩圏や生活利便性の高いエリア、子育て世帯に人気の学区にある空き家は、2026年も比較的価格が維持されやすい一方、それ以外のエリアでは価格の下支えが弱くなっていく可能性があります。「売ろうかどうしようか」と迷っている間に、立地による価格差はさらに広がっていくことも考えられます。

「仲介」と「買取」、売却方法の選び方

ナカジツの解説によると、不動産の買取価格は、仲介による売却価格のおおむね7〜8割が目安とされています。買取は価格面でやや低くなる一方、仲介手数料が不要になる、売却までの期間が短いといったメリットがあります。

方法 価格の目安 向いているケース
仲介 市場価格に近い 立地が良く、時間に余裕がある場合
買取 仲介の7〜8割程度が目安 早期売却したい、残置物・修繕が多い場合

「早く手放したいが、価格も気になる」という場合は、まず仲介と買取、両方の見積もりを比較してみることをおすすめします。

今すぐできる最初の一歩

「何から始めればよいか分からない」という場合は、次の3点から着手すると進めやすくなります。

  1. 相続登記が済んでいるか確認する(未了なら早めに手続きを進める)
  2. 現状のまま、査定だけでも受けてみる(売る決断をしていなくても可能)
  3. 相続人が複数いる場合は、早い段階で方向性について話し合っておく

「売る」と決めていなくても、まず現状を把握するだけで、今後の選択肢が具体的に見えてきます。

ペッターズ不動産にご相談ください

ペッターズ不動産の母体である柴崎建設株式会社は、もともと売買仲介を専門としてきた会社です。相続した実家の査定から、相続登記など各種手続きに関するご相談、仲介・買取どちらが適しているかの見極めまで、幅広く対応しています。

「まだ売ると決めたわけではないけれど、一度話を聞いてみたい」という段階でも問題ありません。埼玉県越谷市周辺のエリア事情にも精通したスタッフが、丁寧にご相談に対応いたします。

「そのうち」を「今」に変える、最初のご相談を

査定のご相談から相続手続きまで、まとめてサポートします。

まとめ——「眠ったまま」が一番コストのかかる選択

埼玉県の空き家率は全国最低水準にありますが、その裏で「その他の空き家」——つまり相続したまま手つかずの実家は増え続けています。相続登記の未了、遠方居住、心理的な抵抗など、放置される理由はさまざまですが、固定資産税が最大6倍になるリスクや、エリアによる価格の二極化・三極化を考えると、「そのうち」と先延ばしにすることが、実は最もコストのかかる選択になりかねません。売ると決めていなくても、まずは現状を把握することから始めてみてください。

  • note「プロと考える不動産研究」【埼玉版】『空き家市場の2026年の相場予想と、スムーズな売却に効いてくること』
  • ナカジツ「住まいのお役立ち情報」『埼玉県の空き家買取業者11選!空き家事情から行政支援策まで解説』
  • 株式会社インテリジェンス「【2026年版】空き家の固定資産税が6倍になる理由は?相続後の放置リスクを解説」
  • センチュリー21中央プロパティー「空き家の固定資産税が6倍になるのはいつから?条件は?空き家放置のリスクと賢い対策」
  • 住栄都市サービス「空き家の固定資産税はいつから6倍になる?タイミング・対象条件・回避方法などを解説」

”相続不動産”おすすめ記事

  • 【終活ガイド】実家は「相続していらない」が現実。誰もが喜ぶ現金に変えておくという選択の画像

    【終活ガイド】実家は「相続していらない」が現実。誰もが喜ぶ現金に変えておくという選択

    相続不動産

  • 相続放棄、2025年は過去最多32.4万件。「負動産」を家族に残さないために、今できることの画像

    相続放棄、2025年は過去最多32.4万件。「負動産」を家族に残さないために、今できること

    相続不動産

  • 「実家は兄弟で半分ずつ相続したけれど、誰も住んでいない」「とりあえず名義はそのままにしてある」の画像

    「実家は兄弟で半分ずつ相続したけれど、誰も住んでいない」「とりあえず名義はそのままにしてある」

    相続不動産

もっと見る