「ペット可物件だから大丈夫」——そう思って入居したのに、数ヶ月後に管理会社から苦情の連絡が来た。こんな経験をされた方は少なくありません。実はペット可物件でも、入居者の66.5%が近隣から何らかの注意や要請を受けた経験があるというデータがあります。

ペット可はあくまで「飼育の許可」であり、近隣への配慮が免除されるわけではありません。この記事では、入居前から実践すべき7つのマナーを、最新データと専門家の視点からお伝えします。

① なぜペット可物件でもトラブルが起きるのか?最新データで確認

「ペット可と書いてある物件に住んでいるのに、なぜトラブルになるの?」——この疑問への答えは、データに明確に示されています。

ペット可物件の近隣トラブル発生率(LIFULL HOME'S 2025年6月)

LIFULL HOME'Sの「ペットとの住まい探しの実態調査」(2025年6月発表)では、ペット可物件に住んだことがある人のうち66.5%が近隣から注意や要請を受けた経験があると回答しています。3人に2人以上が何らかのトラブルを経験しているという事実は、「ペット可=トラブルなし」という認識がいかに危険かを示しています。

出典:LIFULL HOME'S「ペットとの住まい探しの実態調査」(2025年6月発表)
管理会社が最も苦慮するトラブル(GMO賃貸DX 2025年12月)

全国の管理会社100社を対象にしたGMO賃貸DXの調査(2025年12月)では、ペット可物件の管理で最も苦慮する問題の1位が「鳴き声によるご近所トラブル」、2位が「無断でのペット数増加」、3位が「退去時の原状回復費用に関するトラブル」でした。いずれも「飼い主のマナー・ルール意識」が原因のトラブルです。

出典:GMO賃貸DX「ペット可物件において管理会社が直面する問題とは」(2025年12月8日)

この2つのデータが示すのは、「トラブルの多くは飼い主の意識・マナー次第で防げる」という事実です。事前に正しい知識を持ち、7つのマナーを実践することで、トラブルのリスクを大幅に下げることができます。

大前提:ペット可物件の住人すべてがペットを飼っているわけではありません。アレルギーを持つ方・ペットが苦手な方も同じ建物に住んでいる可能性があります。「ペット可だから何でも許される」ではなく、「だからこそより丁寧な配慮が必要」というマインドセットが大切です。

② 近隣トラブルのトップ5とその原因

具体的にどんなトラブルが多いのかを把握しておきましょう。

  • 1位
    鳴き声・吠え声による騒音クレーム
    最多
  • 2位
    足音・走り回る音による騒音
    特に上下階で多発
  • 3位
    ペットの臭い(体臭・排泄物・マーキング)
    廊下・共用部に漏れる
  • 4位
    共用部(エレベーター・廊下)でのマナー違反
    リードなし・排泄物放置
  • 5位
    ペットアレルギーを持つ隣人との摩擦
    抜け毛の飛散など
騒音トラブルの特性(ペットのおうち 2026年2月)

ペット可賃貸では、ペットの鳴き声や足音などによる近隣トラブルが起きやすいですが、事前の物件選びや防音対策、しつけやマナーへの配慮で予防が可能です。また共用部のマナーや衛生管理を徹底し、管理規約などのルールを守ることも欠かせません。安心してペットと暮らすために、入居前から日常まで丁寧な積み重ねを心がけることが重要です。

出典:ペットのおうち「ペット可賃貸で近隣トラブルが起きる理由は?」(2026年2月更新)

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③ 【7つのマナー】入居前から実践すべきトラブル防止策

ここからが本記事のメインです。入居前の準備から日常のルーティンまで、すべてのペット飼育者に実践してほしい7つのマナーをお伝えします。

1
防音マット・コルクマットを入居初日から全面に敷く

足音によるトラブルは、ペット可物件の騒音クレームの中で鳴き声に次いで多い問題です。特に築年数が古い物件や木造・軽量鉄骨の建物では、犬・猫が走り回る音が下の階に響きます。

防音マット(EVA素材・コルクマット)をリビングや廊下に敷くことで衝撃音を大幅に軽減できます。「引越し荷物が届いてから」ではなく、入居初日から床全面に敷くことが鉄則です。荷物を運び込む前に敷き詰めることで、最初から音の漏れを防げます。

具体的なアクション

コルクマット(厚さ1.5cm以上推奨)または防音マットをLDK・廊下・寝室に敷き詰める。入居前日までに調達して、荷物搬入前に設置する。

2
鳴き声のしつけは入居前から始める(留守番トレーニング含む)

鳴き声トラブルは管理会社へのクレームの中で常に1位。特に問題になりやすいのが「留守番中の吠え」です。飼い主がいるときは大人しくても、一人になった途端に鳴き続けるケースが多く、隣人には「いつも騒がしい」と感じさせてしまいます。

留守番トレーニング(段階的に外出時間を延ばす)・ケージへの慣らし・分離不安の解消は、入居してからではなく入居前から取り組んでおくことが理想です。難しい場合はプロのトレーナーへの相談も選択肢に入れておきましょう。

具体的なアクション

入居前から留守番練習を実施。吠えやすい犬種(チワワ・ミニチュアダックスなど)は特に早めに対策。防音効果のある間取り(RC造・角部屋)を選ぶことも有効。

3
臭い対策を「こまめに・複数の方法で」行う

ペットの臭いは慣れると自分では気づきにくくなります。しかし隣人・共用部を通る人にとっては非常に気になる問題です。特に廊下・エレベーターを通じて臭いが広がるケースが多く、苦情につながりやすいポイントです。

臭い対策は「トイレの毎日清掃」「消臭スプレーの定期使用」「換気の徹底」「空気清浄機の稼働」を組み合わせることが効果的です。猫のトイレは最低でも1日1回・できれば朝晩2回の清掃が理想とされています。

具体的なアクション

トイレを毎日清掃・高性能な消臭砂を使用。空気清浄機をリビングに常時設置。来客前・外出前には消臭スプレーを使用。窓を開けての換気を習慣化する。

「入居後のトラブルが心配」という方もご相談ください

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4
共用部では必ずリードを着用・抱っこする

エレベーター・廊下・エントランスなどの共用部は、ペットが苦手な方・アレルギーを持つ方も通る場所です。「うちの子は大人しいから大丈夫」という判断は禁物です。

廊下ではリード着用・エレベーター内は抱っこまたはキャリーに入れることが基本マナーです。また共用部での排泄があった場合はすぐに清掃し、消臭処理を行うことが必須です。「気づかなかった」は通用しません。

弁護士・専門家の見解

森下総合法律事務所の解説によると、ペット可物件のトラブルとして「共用部での行動制限(エレベーター利用時のルール、廊下での行動ルール)」が頻出項目として挙げられており、共用部でのルール遵守は他の入居者との信頼関係構築に直結するとされています。

出典:森下総合法律事務所「ペット可物件のトラブル実例と契約書に盛り込むべき項目」(2025年4月)
5
ペットの夜間の活動を制限する(22時〜7時のルール)

鳴き声・足音のトラブルは日中より早朝・深夜に特にクレームになりやすいという特徴があります。睡眠を妨げられた隣人のストレスは大きく、管理会社への苦情に直結します。

22時〜翌7時の間は、大きな音が出る遊び・走り回りを制限するルールを家庭内で設けましょう。猫は夜行性のため特に夜間の走り回りが問題になりやすく、防音マットの設置加えて、夜間の遊びを昼間に前倒しするライフスタイルの工夫も効果的です。

具体的なアクション

22時以降はケージ・ベッドへの誘導を習慣化。猫は昼間に十分遊ばせて夜間の活動量を下げる。防音マットの追加設置や、遊び場を1室に限定することも有効。

6
入居時に挨拶回りを行い、両隣・上下階に「ペットがいます」と伝える

同じトラブルでも、「事前に聞いていた」か「何も言わずにいた」かで隣人の受け取り方は大きく変わります。入居時の挨拶で「犬(猫)を飼っています。ご迷惑をおかけしたらいつでも声をかけてください」と伝えておくだけで、後のトラブル発生時の関係性が全然違います。

挨拶の際に少額の手土産を持参することも、「誠実な飼い主」という印象を与え、万が一のクレーム時に穏やかに対応してもらいやすくなります。

具体的なアクション

入居当日または翌日に両隣・上階・下階に手土産持参で挨拶。「○号室に引越してきた○○と申します。犬(猫)を飼っておりますので、ご迷惑をおかけすることがあればいつでもおっしゃってください」と一言添える。

7
管理規約・ペット飼育細則を熟読し、月1回見直す

「契約書を読んでいなかった」ことが原因のトラブルは非常に多いです。ペット可物件には「飼育細則」が設けられているケースが多く、頭数・体重・共用部ルール・ワクチン接種義務・排泄物の処理方法などが細かく規定されています。

内見時・契約時に一度読んだだけでは忘れてしまうことも多いです。月1回スマホのカレンダーにリマインダーを設定し、飼育細則を確認する習慣をつけることで、無意識のルール違反を防げます。

具体的なアクション

契約書・飼育細則を写真に撮りスマホに保存。毎月1日など日を決めてルールを確認。管理会社への連絡が必要な事項(ペット増頭・犬種変更)は必ず事前に相談。

④ トラブルが起きてしまった場合の対処法

どれだけ対策していても、万が一苦情が来た場合の対処法も知っておきましょう。

  • まず管理会社・苦情を申し出た方に対して「誠実に・速やかに」謝罪する
  • 具体的な改善策(防音マット追加・しつけ教室への参加など)を言葉だけでなく行動で示す
  • 感情的にならず、相手の要望を落ち着いて聞く
  • 管理会社を通じて解決を図る(直接の対峙は避ける)
  • 改善後は経過を管理会社に報告し、対応済みであることを記録に残す

してはいけないこと:「ペット可の物件なのになぜ文句を言われるのか」と感情的に反論すること。これは関係を決定的に悪化させます。ペット可はあくまで飼育の許可であり、近隣への配慮義務は変わりません。誠実な対応が最善の解決策です。

ペッターズ不動産のサポート:「今住んでいる物件でトラブルになっている」「次の引越しではトラブルを避けたい」というご相談も承っています。防音性・周辺環境・管理体制が整ったペット可物件を専門的にご提案できます。

ペッターズ不動産 独自情報

サイトに掲載しているのは約1,000件のみ
実は3,000件以上の未掲載物件があります

サイト掲載物件数 約1,000件
未掲載の取扱物件数 3,000件以上

当社が扱うペット可物件は、サイトに掲載しているのはそのごく一部です。物件情報の入力作業は手作業で行っているため、すべての物件を掲載することができない状況です。

サイトを見て「条件に合う物件がない」と諦めないでください。

お問い合わせいただければ、犬種・頭数・防音性・家賃・エリア・間取りなど細かい条件に合わせて、未掲載の3,000件以上の中からご提案することができます。

⑤ よくある質問(Q&A)

近隣トラブル防止マナーに関するよくある質問
Q
ペット可物件でも近隣トラブルになることはありますか?
A
はい、LIFULL HOME'Sの調査では66.5%の入居者が近隣から注意・要請を受けた経験があると回答しています(2025年6月)。ペット可はあくまで飼育の許可であり、近隣への配慮義務は通常の物件と変わりません。防音対策・しつけ・臭い対策・共用部マナーを徹底することで、トラブルリスクを大幅に下げることができます。
Q
防音マットはどの程度の厚さが効果的ですか?
A
一般的にコルクマット・EVAマットは厚さ1cm以上、できれば1.5〜2cm以上が衝撃音の軽減に効果的とされています。床全面に敷き詰めることが重要で、部分的な設置では音が抜けてしまうケースがあります。また、防音専用のペット用マット(遮音シート付き)も市販されており、より高い防音効果が期待できます。
Q
ペットの鳴き声がひどく、しつけが難しい場合はどうすればいいですか?
A
自分でのしつけが難しい場合は、プロのドッグトレーナー・行動学専門の獣医師への相談が有効です。分離不安による吠えは、段階的な留守番トレーニング・ケージトレーニングで改善できる場合が多いです。また、防音効果の高いケージカバー(吸音素材)や、ペット用の鳴き声感知デバイスを活用することも一つの手です。
Q
近隣から苦情が来た場合、どこに相談すればいいですか?
A
まず管理会社に相談することが基本です。管理会社が間に入ることで、感情的な対立を避けつつ問題解決を図れます。直接隣人と交渉するのは関係悪化のリスクがあるため、管理会社を通じた対応が推奨されます。ペッターズ不動産では、現在住んでいる物件でのトラブルについても相談を受け付けており、必要に応じて専門家への橋渡しも行います。
Q
トラブルが起きにくいペット可物件を選ぶポイントは何ですか?
A
最も重要なのは建物構造です。RC造(鉄筋コンクリート)以上の物件は防音性が高く、鳴き声・足音のトラブルが起きにくいです。また、ペット共生型物件は同じペット飼育者が集まるため、近隣トラブルのリスクが大幅に低下します。ペッターズ不動産では防音性・管理体制・周辺環境まで確認したうえで物件をご提案しています。

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⑥ まとめ

7つのマナー まとめ

  • 【マナー1】防音マット・コルクマットを入居初日から全面に敷く
  • 【マナー2】鳴き声のしつけは入居前から始める(留守番トレーニング含む)
  • 【マナー3】臭い対策を「こまめに・複数の方法で」行う(トイレ毎日清掃・換気・空気清浄機)
  • 【マナー4】共用部では必ずリードを着用・エレベーター内は抱っこまたはキャリー
  • 【マナー5】夜間(22時〜7時)はペットの大きな音が出る活動を制限する
  • 【マナー6】入居時に挨拶回りを行い「ペットがいます」と両隣・上下階に伝える
  • 【マナー7】管理規約・ペット飼育細則を熟読し、月1回見直す習慣をつける

ペット可物件に住む入居者の66.5%が近隣トラブルを経験しているという現実がある中、これら7つのマナーを入居前から実践することで、その大部分は防ぐことができます。(出典:LIFULL HOME'S 2025年6月・GMO賃貸DX 2025年12月・各専門家見解)

「ペット可物件に住む」ことは、同じ建物に住む他の入居者との「共存」を選ぶことでもあります。ペットへの愛情と同じくらい、隣人への配慮を大切にすることが、長く快適に住み続けられる秘訣です。

ペッターズ不動産では、トラブルが起きにくい防音性・管理体制の整った物件を専門的にご提案しています。「今の物件でトラブルが続いている」「次の引越しではトラブルを避けたい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

代表

柴崎 孝行(ペッターズ不動産 代表)

不動産業界歴20年超。ペット可住宅専門店として東京・埼玉エリアで500件以上の入居サポート実績。近隣トラブルの相談対応・防音性の高い物件提案を得意とする。

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