「ペット可」と「ペット共生型」——物件を探しているときに両方の表記を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。実はこの2つには設備・費用・審査・入居後の快適さに大きな違いがあります。

2025年2月にパナソニックホームズが発表した調査では、飼育者の実に62.8%が「ペット共生型賃貸」に住みたいと回答しながら、実際に住んでいる人はわずか20.9%という現実が明らかになっています。なぜこれほどの「理想と現実のギャップ」があるのか。そして、あなたにはどちらが向いているのか。最新データをもとに専門家が徹底解説します。

① まず数字で見る「ペット可」vs「ペット共生型」の現状

議論に入る前に、市場の現状を最新データで把握しておきましょう。

パナソニックホームズ「くらし研究室」調査サマリー(2025年2月発表)

首都圏(1都3県)の賃貸住宅に住む犬・猫の飼育者・飼育意向者516人を対象とした調査(2024年12月実施・株式会社マクロミル協力)で以下が判明しました。

出典:パナソニックホームズ株式会社「くらし研究室」『賃貸住宅におけるペット飼育に関する意識調査』(2025年2月20日発表)
62.8%
飼育意向者がペット飼育禁止を理由に賃貸での飼育を断念
95.0%
飼育者が「ペットを飼えていること」に満足
43.3%
飼育者が「飼う環境(設備・仕様)」に不満
62.8%
違いを理解した飼育者がペット共生型に「住みたい」と回答
「飼う環境」への不満の内訳(パナソニックホームズ調査 2025年2月)

飼育者が「飼う環境に不満」と答えた理由として最も多かったのは「ペットに配慮したインテリア(床、壁等)になっていない」(42.0%)で、次いで「ペットのニオイが残る」(38.4%)でした。

出典:同上
市場の急拡大(日本経済新聞 2026年5月10日)

首都圏の築浅物件全体のうち「ペット可」が5割を超えました。特に勢いを増すのがペットとの生活を前提に設計された「共生型」です。入居条件が厳しい分、ご近所トラブルは起きにくく、オーナーは駅遠でも賃料アップが見込めます。

出典:日本経済新聞「ペット"可"じゃない、"共生"だ! 旭化成ホームズは対応賃貸2万戸」(2026年5月10日)
ペット保険市場の拡大(2025年)

2024年上期のペット保険新規契約数は11.7万件(前年同期比6%増)。ペットを家族として捉え、医療・住環境を含めた「ペットの生活の質」にこだわる飼い主が急増しています。

出典:パナソニックホームズ「くらし研究室」調査(2025年2月)内引用データ

② 「ペット可」と「ペット共生型」の定義と根本的な違い

そもそもこの2つは何が違うのでしょうか。定義から整理しましょう。

ペット可賃貸とは
  • 通常の賃貸物件でペット飼育を許可しているだけ
  • ペット専用の設備・仕様は基本的にない
  • 床・壁は通常の素材のまま
  • ペット関連のサービスはない
  • 飼育頭数・種類に制限があることが多い
  • 家賃は一般物件と同程度〜やや高め
ペット共生型賃貸とは
  • ペットとの暮らしを前提に設計された物件
  • 滑り止め床・消臭壁材など専用設備が標準装備
  • 足洗い場・グルーミングルームなどペット設備あり
  • ペット預かり・動物病院紹介などサービスも充実
  • 入居条件(審査)が明確に設定されている
  • 家賃はペット可より高め(設備コスト分)
公益社団法人JAHA(日本動物病院協会)理事・獣医師のコメント

「ペット共生型賃貸」と「ペット可賃貸」は、いずれもペットと共に生活できる物件ですが、その内容には大きな違いがあります。特に設備・仕様、サービス、住人同士のコミュニケーション、規約の観点で「ペット共生型賃貸」には多くの利点があります。

出典:公益社団法人 日本動物病院協会(JAHA)理事・獣医師 吉田尚子氏コメント(パナソニックホームズ調査リリース内、2025年2月)
認知度の低さが普及を妨げている

パナソニックホームズの調査では、飼育者の46.1%・飼育意向者の83.7%が両者の違いを理解していないと回答。違いを説明した後では飼育者の62.8%が「共生型に住みたい」と回答しており、認知度の低さが利用拡大を妨げている主因です。

出典:パナソニックホームズ「くらし研究室」調査(2025年2月)

ペット共生型・ペット可、どちらも取り扱っています

未掲載3,000件以上の物件から、ご希望のタイプと条件でご提案できます。

③ ペット共生型賃貸に備わっている設備・仕様の具体例

JAHA(日本動物病院協会)の監修のもと定義された基準を参考に、代表的な設備・仕様をご紹介します。

滑り止め・傷に強い床材

ペットの爪による傷を防ぐ耐久性と、足腰への負担を軽減する滑りにくさを両立した専用フローリング。

消臭・耐傷性の壁材

ペットの引っ掻き傷に強く、臭いを吸着する機能性クロスや消臭塗料を使用した壁材。

足洗い場・グルーミングルーム

玄関近くに設置されたペット専用の足洗いシンク。トリミング専用の洗い場を設けた物件も。

ドッグラン・共用ペットスペース

建物内または敷地内に設置されたドッグラン。入居者同士がペットを連れて交流できる場所。

動物病院との提携・紹介

提携動物病院の紹介や往診サービス。急な体調不良時に頼れる医療アクセスの確保。

ペット預かりサービス

外出・出張・入院時にペットを預けられるサービス。「外出時の不安」が最も多い悩みへの対応策。

外出時の不安が最大のニーズ(パナソニックホームズ調査 2025年2月)

飼育者・飼育意向者の40.0%以上が「心苦しい」「健康・安全面の不安」を理由に、ペットを残して外出することが困る・不安だと回答。ペット共生型賃貸が「外出時の不安を減らすサービス」を重視している背景がここにあります。

出典:パナソニックホームズ「くらし研究室」調査(2025年2月)
多頭飼い専用の共生型マンション(日本経済新聞 2026年2月27日)

西武池袋線東久留米駅から徒歩1分の複合施設「kinone(キノネ)東久留米」では、39戸の賃貸住宅でペットを頭数・種類制限なしで飼うことができます。最上階のドッグラン・ペット可カフェなど暮らし全体が動物との共生を前提に設計。家賃は周辺相場より3割高くても入居待ちが出るほどの人気です。

出典:日本経済新聞「ペット多頭飼い用マンション、東京郊外に 家賃3割高でも入居待ち」(2026年2月27日)

④ 費用はどのくらい違う?家賃・初期費用の比較

費用項目ペット可物件ペット共生型物件差額の目安
月額家賃同エリア標準標準+5〜20%程度高め月5,000〜30,000円増
敷金家賃2〜3ヶ月家賃2〜3ヶ月(変わらない場合も)大差なし
ペット月額使用料0〜5,000円/月0〜5,000円/月(設備込みのことも)ほぼ同等
退去時クリーニング通常より高め専用素材で抑えられる場合も共生型が有利なことも
床・壁の傷補修費傷が付きやすく高額になりやすい専用素材で傷が付きにくい長期では共生型が安い可能性

費用の考え方:「家賃が高い=損」ではありません。退去時の原状回復費用が専用素材で抑えられること・ペットの健康維持につながる環境・近隣トラブルのリスク低下——これらを長期的なコストとして計算すると、共生型物件の「割高感」は思ったより小さいことがあります。

⑤ 入居審査の難易度はどちらが厳しい?

1

ペット共生型は「ルールが明確」なだけで審査自体は通りやすいことも

ペット飼育に関するルールが明確に定められており、ルールを守れる飼い主であればペット可物件よりも審査が通りやすいケースもあります。

2

近隣トラブルが少ないため管理会社も安心して受け入れやすい

同じペット飼育者が集まる環境のため、騒音・臭い・アレルギーのトラブルが起きにくく、管理会社・オーナーも入居受け入れに積極的な傾向があります。

3

ワクチン証明・去勢証明の提出が求められる場合が多い

入居時にワクチン接種証明書・去勢手術証明書の提出を求められるケースが多いです。書類が準備できれば問題ありません。

まとめると:書類準備が必要という点ではペット可より手間がかかりますが、「同じペット飼育者しかいない環境」「ルールが明確」という点では、審査上の心理的ハードルは低いケースが多いです。ペッターズ不動産では審査書類の準備サポートも行っています。

共生型物件の審査書類準備もサポートします

ワクチン証明・ペットプロフィールの作り方から物件探しまで。まずはご相談ください。

⑥ あなたにはどちらが向いている?選び方のポイント

ペット可物件が向いている方

  • 予算を抑えたい・家賃の安さを最優先にしたい
  • すでに住みたいエリアが決まっており、そのエリアに共生型物件が少ない
  • 大型犬・多頭飼いで「飼育OK」の物件確保が最優先
  • 比較的短期間(2〜3年)の居住を想定している

ペット共生型物件が向いている方

  • ペットの健康・快適な生活環境を最優先にしたい
  • 近隣トラブルを極力避けたい(同じペット飼育者が集まる環境がよい)
  • 外出時にペットのことが心配で、預かりサービスや動物病院紹介があると安心
  • 長期(5年以上)の居住を想定しており、トータルコストを重視
  • ペット仲間・コミュニティの形成を楽しみたい
供給拡大の見通し(いえらぶGROUP調査 2025年)

75.9%の不動産会社が「ペット可物件ニーズは今後増えると思う」と回答。「ペット可」というだけでは差別化しづらくなる可能性があり、ペット共生型物件への転換が今後も加速すると見られています。

出典:いえらぶGROUP「住まい探しにおけるペット可物件に関するアンケート調査」(2025年)
ペッターズ不動産 独自情報

サイトに掲載しているのは約1,000件のみ
実は3,000件以上の未掲載物件があります

サイト掲載物件数 約1,000件
未掲載の取扱物件数 3,000件以上

当社が扱うペット可物件は、サイトに掲載しているのはそのごく一部です。物件情報の入力作業は手作業で行っているため、すべての物件を掲載することができない状況です。

サイトを見て「条件に合う物件がない」と諦めないでください。

お問い合わせいただければ、ペット可・ペット共生型・犬種・頭数・家賃・エリア・間取りなど細かい条件に合わせて、未掲載の3,000件以上の中からご提案することができます。

⑦ よくある質問(Q&A)

ペット可 vs ペット共生型に関するよくある質問
Q
ペット共生型賃貸とペット可賃貸の一番の違いは何ですか?
A
最大の違いは「設計の前提」です。ペット可賃貸は通常の物件でペット飼育を許可しているだけですが、ペット共生型賃貸はペットとの暮らしを前提に設計された物件です。滑り止め床・消臭壁材・足洗い場・ドッグランなどの専用設備が標準装備されており、ペット預かりや動物病院紹介などのサービスも充実しています。パナソニックホームズの調査(2025年2月)では、飼育者の46.1%がこの違いを理解していないと回答しています。
Q
ペット共生型賃貸の家賃はどのくらい高いですか?
A
一般的に同エリアのペット可物件と比べて5〜20%程度高くなる傾向があります。日経新聞の取材では「家賃3割高でも入居待ち」という事例も報告されています。ただし退去時の原状回復費用が専用素材で抑えられる場合や、ペット関連サービスが家賃に含まれるケースもあり、長期居住ではトータルコストの差が縮まることがあります。
Q
ペット共生型は審査が厳しいですか?
A
「厳しい」というより「明確」という表現が適切です。ワクチン証明・去勢証明の提出が求められることが多く、ペットのマナーに関する規約が詳細に定められています。ただし同じペット飼育者が集まる環境のため、管理会社・オーナーもペット飼育者の受け入れに積極的です。書類さえ準備できれば、ペット可物件より審査がスムーズなケースもあります。
Q
ペット共生型賃貸は今後増えていきますか?
A
増加傾向にあります。日経新聞(2026年5月10日)によると首都圏の築浅物件全体のうちペット可が5割を超え、共生型が特に急拡大しています。旭化成ホームズは対応賃貸2万戸を展開するなど大手ハウスメーカーの参入も相次いでいます。いえらぶGROUPの調査でも75.9%の不動産会社が「ペット可ニーズは今後増える」と回答しており、供給拡大は今後も続くと見られます。
Q
ペット共生型賃貸はどうやって探せばいいですか?
A
一般のポータルサイト(SUUMO・HOMESなど)では「ペット共生型」を絞り込む機能がなく、探しにくいのが現状です。ペット可専門の不動産会社に相談することで、一般サイトに掲載されていない共生型・準共生型物件にもアクセスできます。ペッターズ不動産では未掲載3,000件以上の物件を取り扱っており、ご希望の条件に合わせてご提案が可能です。

ペット可・共生型、どちらもご提案できます

不動産歴20年超の専門家が、あなたとペットの条件に合った物件を未掲載3,000件以上からご提案します。


⑧ まとめ

この記事のポイント

  • 飼育者の62.8%が「ペット共生型に住みたい」と回答しながら、実際に住んでいるのは20.9%(パナソニックホームズ調査 2025年2月)
  • 飼育者の43.3%が「飼う環境(設備・仕様)」に不満。不満の1位は「ペットに配慮したインテリアになっていない」42.0%(同調査)
  • 飼育意向者の83.7%が両者の違いを理解していない(同調査)
  • 首都圏の築浅物件のうちペット可が5割超え、共生型が急拡大中(日経新聞 2026年5月10日)
  • 共生型の主な設備:滑り止め床・消臭壁材・足洗い場・ドッグラン・ペット預かりサービス(JAHA監修基準)
  • 家賃は共生型が5〜20%程度高めだが、長期的なトータルコストは差が縮まる場合も
  • 審査は「厳しい」より「明確」。書類準備ができれば共生型はスムーズなことも多い
  • いえらぶGROUP調査では75.9%の不動産会社が「ペット可ニーズは今後増える」と予測(2025年)

「ペット可」と「ペット共生型」——この2つの違いを理解したうえで自分のペット・ライフスタイル・予算に合った選択をすることが、後悔のないペット可物件探しにつながります。

ペッターズ不動産では両タイプの物件を取り扱っており、「どちらが自分に向いているか相談したい」という段階からでもお気軽にご連絡ください。未掲載3,000件以上の物件からご提案しますので、ぜひ一度ご相談ください。

代表

柴崎 孝行(ペッターズ不動産 代表)

不動産業界歴20年超。ペット可住宅専門店として東京・埼玉エリアで500件以上の入居サポート実績。ペット可・ペット共生型両タイプの物件を取り扱い、飼い主さんのライフスタイルに合わせてご提案。

ペット可・共生型、どちらも
ご提案できます

東京・埼玉のペット可物件専門店。
未掲載3,000件以上を含め、あなたとペットに合った住まいをご提案します。

営業時間:10:00〜19:00 / 定休日:水曜日 / TEL:050-3554-4126