「ドッグランに連れて行く時間がなかなか取れない」「もっと自由に走らせてあげたい」——大型犬や活発な犬種を飼っている方ほど、こうした悩みを抱えやすいものです。賃貸物件でこの願いを実現するのは、正直なところ非常に難しいのが現実です。
私たちは普段、ペット可賃貸物件(ペッターズ不動産)のご紹介を中心にお伝えしていますが、本業は柴崎建設株式会社として不動産の売買・リフォームにも20年以上携わっています。今回は「賃貸で限界を感じたときの選択肢」として、中古住宅を購入してリフォームでドッグランを作るという方法をご紹介します。
① 賃貸で「広い庭」を実現するのが難しい理由
賃貸物件でも庭付きの一戸建てや、専用庭のあるマンションは存在します。しかし、大型犬を思いきり走らせられるほどの広さを賃貸で確保するのは、いくつかの壁があります。
- 庭付き賃貸物件はそもそも物件数が少なく、希望のエリアで見つかりにくい
- 庭があっても「ドッグランとして自由に改造してよい」物件はさらに限られる
- フェンスの設置・人工芝への変更など、原状回復が前提の賃貸では大掛かりなリフォームができない
- 大型犬可・庭付きという条件を両方満たす物件は、家賃が高額になりやすい
- せっかく整えても、契約終了時には原状回復義務があり、整備した環境を手放すことになる
賃貸の限界は「自分のものにできない」こと:賃貸では大家の許可なしに庭を改造することはできません。フェンスを立てる、人工芝を敷く、足洗い場を作るといった本格的な整備は、賃貸の制約の中では実現が難しいのが実情です。
② 中古+リフォームという選択肢が合理的な理由
「広い庭でドッグランを作りたい」という願いをかなえるなら、中古住宅を購入してリフォームするという方法が現実的な選択肢になります。
- 庭付き・大型犬可の両方を満たす物件が少ない
- 大掛かりな改造は原則できない
- 家賃が高くても自分の資産にはならない
- 契約終了時に原状回復が必要
- 更新時に条件が変わるリスクがある
- 新築より価格を抑えて庭付き物件を取得しやすい
- 自分の所有物なので自由にリフォームできる
- リフォーム費用も含めて資産として残る
- ライフステージに合わせて改修を重ねられる
- 住宅ローン控除などの優遇も活用できる
新築の建築コストが上昇している中、中古住宅を購入してリフォームするという選択は、価格を抑えつつ理想の住環境を実現する方法として注目されています。庭付きの中古一戸建てであれば、すでにある庭をドッグラン仕様にリフォームすることで、新築で広い庭付き住宅を建てるよりも費用を抑えられるケースが多くあります。
出典:複数の住宅・リフォーム専門メディアの解説(2025〜2026年)③ ドッグランに必要な広さの目安
「うちの庭でどのくらいのドッグランが作れるのか」を考える前に、まず犬の大きさ別の理想的な広さを知っておきましょう。
犬の大きさ別・ドッグランの理想的な広さ
※ あくまで理想の目安です。これに満たなくても、家の周囲と組み合わせる、行き来できる通路を作るなどの工夫で十分なドッグランは作れます。
大型犬は室内では十分な運動量を確保できないため、その分外で思いきり運動させる必要がありますが、紹介したスペースに満たなくても、アイデア次第でドッグランを設置できます。庭だけでなく家の周りもフェンスなどで囲い、人工芝を敷くことでドッグランになります。犬が行ったり来たりできるスペースを確保できれば、それも立派なドッグランです。
出典:ハピすむ「庭にドッグランを設置したい!必要な広さや併設設備まで一挙に解説」(2025年3月10日)庭を作る面積がない場合、広めのデッキをフェンスで囲めば、デッキ自体をドッグランにすることもできます。日差しを浴びながら人もペットも仲良くくつろげる空間になり、樹脂系の人工木デッキであれば天然木よりも手入れの負担を抑えられます。
出典:リフォームガイド(2025年3月14日)/ SUUMO「ペットを目的としたリフォーム費用・価格相場情報」④ ドッグラン作りの費用相場
実際にどのくらいの費用がかかるのか、規模別の目安をまとめました。
| 規模・内容 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 簡易ドッグラン(小型犬・人工芝+簡易フェンス) | 45万円前後 | 短工期・賃貸でも原状回復しやすい設計が可能 |
| 庭の一部をドッグラン化(芝生+フェンス) | 50万〜100万円 | 既存の庭の一部を活用するケース |
| 庭全体をドッグラン化(フェンス交換・整地含む) | 100万円以上 | 植栽の撤去・フェンス全体交換などを含む大掛かりな工事 |
| ウッドデッキ設置(人工木) | 15万円〜 | 庭が狭い場合の代替案として人気 |
砂利敷きだった庭を、愛犬の足を傷つけないよう人工芝に変更し、花壇を撤去してフラットなスペースを確保。脱走防止用のフェンスと門扉を設置し、ウッドデッキから愛犬を見守れるスペースを設けるといった50万〜100万円規模のリフォーム事例が多数報告されています。施工後は「愛犬が完成日初日からたくさん走り回ってくれた」という声も寄せられています。
出典:外構工事のガーデンプラス施工例(2025〜2026年)予算に応じた段階的な整備も可能:最初から完璧なドッグランを目指す必要はありません。まずは人工芝とシンプルなフェンスから始めて、足洗い場やトイレスペース、照明などは後から追加していくという段階的な進め方も現実的な選択肢です。
⑤ 庭材・フェンスの選び方
ドッグランの仕上がりを左右する庭材とフェンスについて、選び方のポイントをご紹介します。
人工芝
クッション性があり犬の足腰への負担が少なく、ほぼメンテナンスフリーで施工も簡単。一方で品質の良いものは価格が高く、寿命は10年程度。夏場は熱を蓄えやすいため、水を撒くなどの暑さ対策が必要です。
天然芝
足に優しくケガをしにくいのが特徴。人工芝より柔らかい踏み心地ですが、芝刈りなどのこまめな手入れが必要で、犬が同じ場所で排泄を繰り返すと枯れることもあります。
フェンス(縦型・メッシュタイプ推奨)
犬用フェンスは「高さ・隙間・形」が重要です。横型フェンスは犬が足をかけて飛び越えやすいため避け、縦型かメッシュタイプを選びましょう。フェンスと地面・扉の隙間をなくすことも脱走防止の鉄則です。
足洗い場・トイレスペース
ドッグランの一画にトイレスペースを設けると他の場所を汚さず快適に保てます。石やレンガで囲む、消臭砂利を使うなどの工夫が効果的。簡易的な足洗い場は2〜3万円程度のオプションで追加可能です。
近隣への配慮も忘れずに:犬の鳴き声は思った以上に遠くまで届きます。よく吠える犬種の場合は、鳴き声を吸収しやすい素材のフェンスや目隠しフェンスを採用し、可能であれば隣家から距離を置いた場所にドッグランを配置することも検討しましょう。(出典:リフォームガイド 2025年3月14日)
⑥ 中古住宅を選ぶときに確認しておきたいポイント
ドッグラン作りを前提に中古住宅を探す場合、通常の住宅選びとは別の視点も必要になります。
- 敷地の形状・高低差を確認する(室内と庭の高低差は一般的に約50cm。大型犬には1段、小型犬には2段のステップが目安)
- 日当たり・水はけの良さを確認する(人工芝・天然芝のどちらにも影響する)
- 隣家との距離・配置を確認する(鳴き声・視線への配慮のしやすさ)
- 既存のフェンス・植栽の状態を確認する(撤去・交換のコストに影響)
- 建物本体のリフォームと庭のリフォームを合わせた総予算で計画する
- 用途地域や建築協定でドッグラン設置に制約がないかを確認する
⑦ よくある質問(Q&A)
⑧ まとめ
この記事のポイント
- 賃貸では庭付き・大型犬可の両方を満たす物件が少なく、大掛かりな改造もできないため限界がある
- 中古住宅を購入してリフォームすることで、自分の所有物として自由にドッグランを整備できる
- ドッグランの理想の広さは小型犬で約100㎡、大型犬で約500㎡。満たなくても工夫次第で実現可能(ハピすむ)
- 庭が狭ければウッドデッキの活用も有効な代替案になる(リフォームガイド・SUUMO)
- 費用相場は簡易的なもので45万円前後、庭の一部リフォームで50万〜100万円、全体改修で100万円以上が目安
- 庭材は人工芝・天然芝それぞれに長所があり、フェンスは縦型・メッシュタイプで隙間なく設置することが重要
- 中古住宅選びの段階から、敷地形状・高低差・隣家との距離を踏まえて検討することが後悔しないポイント
「広い庭で愛犬を思いきり走らせたい」という願いは、賃貸の制約の中では実現が難しいことが多くあります。中古住宅の購入とリフォームを組み合わせることで、新築よりも費用を抑えながら、愛犬との理想の暮らしを形にできる可能性があります。
柴崎建設株式会社では、賃貸のご紹介(ペッターズ不動産)だけでなく、中古住宅の購入・リフォームに関するご相談も承っています。「うちの庭でどんなドッグランが作れるか知りたい」という段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。
賃貸のご相談はもちろん
中古住宅の購入・リフォームも
お気軽にご相談ください
柴崎建設株式会社(ペッターズ不動産運営会社)。
不動産業歴20年超の経験を活かし、
愛犬との理想の暮らしづくりをサポートします。
営業時間:10:00〜19:00 / 定休日:水曜日 / TEL:050-3554-4126
