「うちの子ももう10歳を過ぎた。今の部屋で大丈夫だろうか」——そう思ったことはありませんか?ペットの平均寿命は医療の発展とともに延び続けており、犬は14.9歳、猫は15歳を超えるのが当たり前の時代になっています。
しかし多くの飼い主が、ペットが若いうちに決めた住まいをそのまま使い続けています。シニアペットに必要な住環境は、若い頃とは大きく異なります。この記事では、住まいを見直すべきタイミングと、シニアペットに優しい部屋選びのポイントを最新データをもとに解説します。
① 犬・猫の平均寿命と「シニア期」はいつから?
まず最新データで犬・猫の平均寿命と、シニア期の始まりを確認しておきましょう。
ペットフード協会「2024年全国犬猫飼育実態調査」によると、犬全体の平均寿命は14.9歳(2023年は14.62歳)で年々延び続けています。超小型犬は15.31歳、小型犬は14.28歳と、小型犬の方が長寿の傾向があります。また猫の平均寿命は15歳超(2020年調査では15.45歳)とされており、室内飼育の猫は特に長寿な傾向があります。
出典:一般社団法人ペットフード協会「2024年全国犬猫飼育実態調査」(2024年12月発表)/ Dear WAN Court「犬の寿命はどのくらい?」(2025年)日本獣医師会雑誌(2011年)に掲載されたデータによると、1980年の犬の平均寿命はわずか2.6歳、猫は3歳でした。それが2024年には犬14.9歳・猫15歳超と、40年間で5倍以上に長寿化しています。ペットフードの品質向上・動物医療の発展・室内飼育の普及が主な要因です。
出典:つだ動物病院「犬と猫の年齢と介護生活」(2025年12月更新)/ 日本獣医師会雑誌 第64巻第1号(2011年)シニア期の目安
現在の日本の状況:ペットフード協会の2024年調査では、日本で飼育されている犬猫合計1,566.7万頭のうち、相当数がシニア期に入っていると推計されています。「ペットの老後」を想定した住環境の整備は、今後ますます重要なテーマになっています。
② シニアペットが抱える住環境の課題
ペットがシニア期に入ると、若い頃は問題なかった住環境が思わぬ負担になることがあります。
| 住環境の問題 | シニアへの影響 | 特に注意すべきペット |
|---|---|---|
| 滑りやすいフローリング | 関節・股関節への慢性的な負担・転倒リスク | ダックスフンド・柴犬・大型犬 |
| 段差・階段 | 関節疾患の悪化・転落リスクが増加 | すべての犬・スコティッシュフォールド |
| 動物病院が遠い | 通院頻度が増えるシニア期に移動負担が増大 | すべてのシニアペット |
| 防音性の低い建物 | 老化による夜鳴きが増えると近隣トラブルに発展しやすい | 犬(特に小型犬) |
| 日当たりが悪い部屋 | 概日リズムの乱れ・免疫機能への影響 | 猫・シニア全般 |
| トイレが遠い・段差あり | 老化による失禁・頻尿でトイレまで間に合わないケースが増加 | 老犬・老猫全般 |
| エレベーターなし(マンション高層階) | 通院・外出のたびに階段負担が増大 | シニア犬(特に大型犬) |
これらの問題は、ペットが若い頃は「気にならなかった」ことが多いですが、シニア期に入ると急に深刻化するケースがあります。「問題が起きてから対処」ではなく、「シニア期に入る前に備える」ことがペットの健康を守るうえで重要です。
③ 住まいを見直すべき4つのタイミング
「いつ住まいを見直せばいいの?」という疑問に答えます。以下の4つのサインが、住環境を見直すタイミングの目安です。
ペットが7歳(シニア前期)を迎えたとき
「まだ元気だから大丈夫」と感じるシニア前期こそ、先手を打つ最良のタイミングです。防音マットの設置・段差解消・動物病院の近さの確認など、今のうちに整えておくことで老後の負担を大幅に減らせます。更新のタイミングがあれば、引越しを検討する良い機会でもあります。
ペットが歩き方・動きに変化を見せたとき
階段を嫌がるようになった・ソファへの上り下りを避けるようになった・歩き方がぎこちなくなった——これらは関節や筋力の衰えが始まっているサインです。滑りやすい床・段差が多い住環境は症状を悪化させる可能性があり、このタイミングで住環境の見直しを検討しましょう。
通院頻度が増えてきたとき
シニア期のペットは動物病院への通院頻度が増えます。この時期に「動物病院が遠い・車なしでは行けない」という状況になると、緊急時の対応が遅れるリスクが生じます。徒歩圏内・自転車圏内に動物病院がある環境への引越しを検討する重要なタイミングです。
賃貸の更新タイミング(2年ごと)
賃貸契約は一般的に2年更新です。更新のタイミングは「このまま住み続けるか・より良い環境に引越すか」を検討する自然な機会です。ペットの年齢と更新タイミングを合わせて考えることで、計画的な住環境の改善が可能になります。
ペッターズ不動産の経験より:「ペットが歩けなくなってから住まいを変えようとしても、引越しそのものがペットへの負担になる」というご相談をよく受けます。シニア期に入る前の「元気なうちの引越し」が、ペットへの負担を最小限にします。
④ シニアペットに必要な住環境の7つのポイント
シニアペットとの暮らしで特に重視すべき住環境の条件を整理しました。
滑り止め対応の床材・または防音マット設置可能な物件
老犬・老猫は筋力の低下により滑りやすいフローリングでの転倒・関節への負担が増大します。コルクフロア・クッションフロア・滑り止め加工のフローリングが理想的です。防音マット(コルクマット厚1.5cm以上)を全面に敷けるかどうかも内見時に確認しましょう。
段差が少ないフラットな間取り
玄関の上がりかまち・部屋間のドアの段差・バスルームの段差——これらがシニアペットの関節に慢性的な負担をかけます。特に大型犬・ダックスフンド・スコティッシュフォールドは関節疾患リスクが高いため、できるだけフラットな間取りの物件を選ぶことが重要です。
徒歩圏内(15分以内)に動物病院がある
シニアペットは通院頻度が高まります。緊急時に徒歩・自転車で行ける距離に動物病院があることは、老犬・老猫の命に直結する条件です。内見の前に周辺の動物病院の場所・診療時間・夜間救急対応の有無を必ず確認しましょう。
エレベーター付き(マンションの場合)
老犬・老猫は階段の上り下りが関節への大きな負担になります。マンション型の物件を選ぶ場合はエレベーター付きが必須です。また老犬の場合は散歩時のエレベーター利用がペット可かどうかも確認が必要です。
日当たりが良い・暖かさを保ちやすい間取り
シニアペットは体温調節機能が低下し、寒さへの対応力が落ちます。特に冬場の冷え込みは老犬・老猫の体に大きな負担をかけます。南向きの日当たりの良い部屋・エアコン完備・断熱性の高い建物を優先することで、老後の健康維持に繋がります。
トイレスペースが部屋の中心に近い間取り
老犬・老猫は失禁・頻尿になることがあります。トイレが部屋の隅や洗面所など「遠い場所」にある間取りでは、間に合わないケースが増えてきます。LDKから近い場所に複数のトイレを置けるスペースが確保できる間取りを選ぶことが、老後の生活の質を高めます。
防音性が高い建物(RC造以上)
老犬は認知症の進行や不安増大により夜鳴き・吠えが増えることがあります。木造・軽量鉄骨の防音性の低い建物では、これが近隣トラブルに直結します。シニア犬を抱える飼い主はRC造以上の防音性の高い物件を選ぶことで、将来的なトラブルリスクを大幅に下げられます。
⑤ 賃貸でできるシニア対応リフォーム・グッズ活用
「今の賃貸をすぐには変えられない」という場合でも、工夫次第でシニアペットの住環境を改善することができます。
リブモ株式会社が運営する「老犬ケア」サイトの2025年12月末時点の調査によると、全国の老犬ホームの有料入居数は551頭、老猫ホームは106頭とされています。自宅での介護が困難になった際の選択肢として老犬・老猫ホームの利用も増えています。
出典:リブモ株式会社「老犬・老猫ホーム入居数調査(2025年12月)」(2026年2月23日発表)賃貸で原状回復を守りながらできる対応策
- コルクマット・防音EVAマット(厚さ1.5cm以上)をフローリング全面に敷き詰める(剥がせるため退去時も安心)
- 犬用スロープ・ステップを置き、ソファや段差の昇降負担を軽減する
- 猫用ステップを低め・ゆるやかな傾斜のものに切り替える
- 玄関の上がりかまちにスロープ板を設置する(購入・撤去が容易)
- トイレを複数箇所・段差のない低めのトレイに切り替える
- 暖房・エアコンで室温を一定に保ち、冬は床に断熱マットを追加する
- 家具の配置を変え、ペットが歩き回りやすい動線を確保する
サイトに掲載しているのは約1,000件のみ
実は3,000件以上の未掲載物件があります
当社が扱うペット可物件は、サイトに掲載しているのはそのごく一部です。物件情報の入力作業は手作業で行っているため、すべての物件を掲載することができない状況です。
「シニアペットに合った物件が見つからない」と諦めないでください。
お問い合わせいただければ、ペットの年齢・犬種・体の状態・家賃・エリアなどの条件に合わせて、未掲載の3,000件以上の中からご提案することができます。
⑥ よくある質問(Q&A)
⑦ まとめ
この記事のポイント
- 犬の平均寿命は14.9歳(2024年)・猫は15歳超。40年間で5倍以上に長寿化(ペットフード協会 2024年調査)
- 全国の老犬ホーム有料入居数は551頭・老猫ホームは106頭(リブモ株式会社 2025年12月調査)
- シニア期のペットに必要な住環境:滑り止め床・段差なし・徒歩圏内の動物病院・エレベーター・日当たり・RC造
- 住まいを見直すタイミング:7歳のシニア前期・体の変化が始まったとき・通院頻度が増えたとき・賃貸更新のとき
- 「問題が起きてから対処」ではなく「シニア期に入る前に備える」ことが大切
- 賃貸でも防音マット・スロープ・低めのトイレなどグッズ活用でシニア対応は可能。ただし限界もある
- ペッターズ不動産では「老犬・老猫向けの条件」での物件提案も対応。未掲載3,000件以上からご提案できる
ペットは言葉で「今の部屋が辛い」とは伝えられません。飼い主が先回りして住環境を整えることが、大切なパートナーへの最大の贈り物です。
「うちの子ももうシニア期だけど、今の賃貸で大丈夫かな?」という漠然とした不安でも、ぜひペッターズ不動産にご相談ください。ペットの年齢・体の状態・ご希望の条件をお伝えいただければ、シニアペットに優しい住まいを未掲載3,000件以上の物件からご提案します。
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